シェアオフィス・レンタルオフィスの募集サイトのクリエイティブ・ディレクションをお手伝いさせて頂いている関係で、空室のステージング装飾(モデルルーム的なインテリア装飾)もサポートさせて頂いています。
ARTSTYLIC的なレンタルオフィスの個室のステージング装飾の基本は、高級マンションのモデルルームのような装飾ではなく、敢えて、安価な雑貨や文房具などをゴチャゴチャと並べることで、楽しくかつクリエイティブな「遊び心」を大事にするオフィス空間にすることを目的としています。
「PREMIUM OFFICE神田」の事例
このシェアオフィスは、「内装デザインのおしゃれさの割にリーズナブルプライスでご利用いただけることがセールスポイント」、ということで、この施設のステージングのリアリティを出すには、「高価なインテリアアイテムを飾る利用者さんは少ないだろう」という想定をしています。
インテリアは「シンプルモダン」がクールでカッコいい、と言う人は多いと思いますが、シンプルにカッコよくするのは実はかなり難しいアイテム選びとなり、それ自体が高価なアイテムになったりしますし、シンプルさが逆に寂しくて落ち着かない、という人も多かったりします。
ハイグレードで料金がトップクラスのレンタルオフィスに入居される場合と違って、こういうリーズナブルプライスゾーンの入居者様のオフィス個室内のリアリティを出すには、高価なインテリアアイテムよりも「遊び心」が大事という気持ちで装飾しています。
単に「チープでゴチャゴチャ感ある」装飾ではなく「ステージング」として、どんな人の個室なのかを演出しています。この個室は、「音楽好きなクリエイターさんの場合」という想定です。
何もない方がシンプルでいい、という人ももちろんおられると思います。
ブルックリンモダンスタイルの個室インテリア。スッキリと、余計なものは置きたくない、という方も多いとは思いますが。
実際に、Google創業メンバーが、最初に使ったオフィスなどは、決して、クールでカッコいい、高級なインテリアアイテムを飾った部屋なんかではありませんでした。
そこを目指して、ビジネスに励む人たちに必要なのは、今は、「ハングリー精神とクリエイティブな遊び心」でしょうという想いを込めてのステージング装飾なのです。
これがご好評かどうかは特にアンケートなどは実施していませんのでわかりませんが、おかげさまで、個室稼働率はこのステージング装飾を始めてから悪化することはなく、現在では大きく改善して、96%以上の稼働率ですので、少なくとも、モデルルームが「チープでカッコ悪い」という原因で空室募集の足を引っ張っているということはなさそうです。
「PREMIUM OFFICE 五反田」では、共用部のコピー機等をおいてある場所に脚立を収納していたため、これを使って「遊んで」みた事例です。脚立を隠せる場所を探していたのですが、それをやめて、脚立をインテリアにしてしまえ、という逆転の発想です。装飾アイテムはウォールステッカーだけなので、脚立の収納ボックスなどを設置するより、大幅なコストダウンにもなりました。